GitLabをCentOSにインストールする手順と設定方法
GitHubは無料でも利用できるGit環境ですが、フリーだとプロジェクトを公開しなければいけないため、仕事での開発や公開したくないプロジェクトのバージョン管理がやりにくい点もあります。
そのため、自分でGitサービスを立ち上げると、非公開のプロジェクトも社内で管理出来て便利ですよね。
そんな時の選択肢の一つとして挙げられるのが、GitHubクローンをうたっているGitLabです。
このページでは、GitLabを、契約しているさくらのVPS(CentOS6)にインストールしたときの手順と留意事項をメモしておこうと思います。
インストールの作業自体は非常にシンプルになっていて、最初の画面が動いているのをブラウザで確認するまで、10分程度で終わりました。
はじめに、下記Gitlabのページで、対象のOSごとのインストール方法を確認します。
目次
CentOS6でのインストール方法
インストール前の環境設定
このページで対象のOSをプルダウンで選択すると、そのOSに応じたインストール方法が表示されます。
CentOS6の場合は、以下のコマンドで、curlとopen ssh,postfixとcronieをインストールし、postfixの起動、ポート開放を行います。
sudo yum install curl openssh-server openssh-clients postfix cronie sudo service postfix start sudo chkconfig postfix on sudo lokkit -s http -s ssh
既にパッケージがyum等によってインストールされている場合は、この手順は飛ばせます。なお、対象の環境にそれらのパッケージがインストールされているかを確認するには、
yum list installed | grep <パッケージ名>
を使うことができます。
Gitlab Community Editionのインストールと初期設定
用意ができたら、下記のコマンドで、gitlabのリポジトリをセットアップして、yum経由でインストールします。
curl -sS https://packages.gitlab.com/install/repositories/gitlab/gitlab-ce/script.rpm.sh | sudo bash sudo yum install gitlab-ce
下記のように、Complete!と表示されればOKです。
なお、このコマンドにより、Gitlabを動かすために必要なファイル群はインストールされていますが、デフォルトのセッティングになっているため、使っている環境に応じて、設定を行う必要があります。
Gitlabでは、主な初期設定は「/etc/gitlab/gitlab.rb」で行います。設定できる内容については、公式サイトのSetttingのページが詳しいですが、とりあえずエラーなく起動させるのには以下の設定が必要でした。
サーバのURLとポート番号
external_url ‘<サーバ名>:<ポート番号>‘
「external_url」のところを上記のように変更します。Gitlabの外部向けサービスは新たにGitlab用にインストールされる「Nginx」を利用して行われますが、CentOS上でApacheなどのWebサーバが動いている場合は、80番ポートとかぶってしまうので、ポート番号も指定しておきます。
メモ:Nginxに限らず、Gitlabでは、必要なパッケージは特に設定しない限り、新たにインストールされ、その場所は「/var/opt/gitlab」に置かれます。Postgresql とRedis などです。ただし、既存の同じサービスが動いている場合、各サービスのポート番号がかぶる可能性があるので、起動時にエラーが出る場合は、そこを疑ってみるのもいいかもしれません。
初期設定の反映と起動
「/etc/gitlab/gitlab.rb」に設定を行ったら、
gitlab-ctl reconfigure
を行います。このコマンドにより、gitlab.rbの設定内容が各サービスの設定に反映されて、再度コンフィグされます。エラーなくコンフィグが完了するとGitlaサービスの起動まで行われます。
サービスのその他のコマンド
gitlab-ctl status
Gitlabサービスの起動状態を確認できます。
gitlab-ctl restart
Gitlabサービスを再起動できます。
起動が無事成功して、external_urlで設定したURLにブラウザでアクセスすると、以下の画面が開きます。
この画面で変更を要求されているユーザは「root」です。初期パスワードは「5iveL!fe」となっていますが、適切なパスワードに変更しましょう。
無事変更が完了すると、以下のような、ログイン後の画面が表示されます。
次回以降、実際のプロジェクトをGitlabで運用していきましょう。